私は調理師専門学校を卒業しました。なので、製菓学校の仕組みや流れは、ある程度は把握しています。
一年間、二年間を通じて、いろいろなお菓子の作り方を、先生のデモンストレーションを見た後直ぐに自分達(4から6人)で実際に作ってみる。難しい所は、助手の先生が見てくれるので、ほとんど失敗する事なくお菓子は出来上がり、食べれば美味しいものだから、まるで自分が一人で何でも作れるようになったという錯覚に陥る。
例えば今日、フルーツケーキの実習があったとしましょう。
一月後か二月後に、もう一度同じフルーツケーキを、一人で計量から生地の仕込み、焼き上げる所までやってみてください。どれだけの事を憶えていて、どれだけの品質のものができるか試してみて下さい。
もうひとつ。デコレーションのナッペの試験などあると思いますが、
あなた方生徒の中で、これくらい出来れば合格です。上手い方です。というレベルで先生方は評価します。
お店では今まで何万台のデコレーションを作ってきたプロが、プロになったあなたのナッペで
お客様からお金をもらっても良いレベルなのかどうか?で評価します。
当然両者の評価には、かなりの差が生じます。
野球で言えば、小学生レベルで上手なのか?
プロ野球選手として、やっていけるくらい上手なのか?
学校で習う事は間違っていません。しかしプロになるための通過点のひとつでしかないと
僕は考えています。